バス運転手は乗客への対応について悪いイメージを持たれがちです。不愛想な対応はクレームに発展しやすいので、バス運転手への転職を考えている人はクレームリスクを抑える対応をチェックしておくと良いでしょう。
バス運転手の態度が悪いと言われる主な原因は、接客対応の優先順位が低くなっているという点でしょう。ドライバーにとって最も優先すべきは安全に走行するための技術であると考える人が多いため、接客は二の次になりやすいのです。
もちろん、バスは時刻表の通りに運転しなければならないうえ、運転中も注意しなければならないことがたくさんあります。そのため、バス会社自体も接客態度より安全運転に関する研修を重視。結果として印象の良い接客ができない運転手が増加しているのでしょう。
乗客へ良い印象を与える対応として、まずは挨拶を徹底するのが重要です。お客様が乗車した際はもちろん、降車の際にも「ありがとうございました」と声掛けをしましょう。その他にも、雨天時は「足元にお気をつけてお降りください」と気遣いを感じられる声掛けをするのが理想的です。
また、明るい表情を向けて敬語で話すよう意識してください。笑顔で接する人に対して「愛想が悪い」と感じる人はほとんどいないため、イメージアップにつながります。
接客というと乗客とのやりとりをイメージするかもしれませんが、バス運転士の接客は言葉や態度だけではなく、運転そのものも重要です。笑顔で挨拶をしても、急ブレーキや急発進で乗客が転倒しそうになれば、運転士として行なってはいけない接客となります。
立っている乗客が多いバスでは、前後左右にかかる「G(重力)」の抑え方が大切です。停車寸前にブレーキを少し緩め、カックンとなる衝撃(ショック)を消す「ソフトなブレーキ操作」や、前の車が急ブレーキを踏んでも自分は緩やかに減速できる「余裕のある車間距離」を保つことなどです。これらは安全運転であると同時に、乗客を不安にさせないプロの運転というメッセージになり、信頼感を生みます。
バス停での停車位置も接客の一つです。雨の日に水たまりの目の前にドアを開けてしまっては、乗降の際に濡れる可能性があります。また、高齢者の方が多い場合は、歩道の縁石にできる限り寄せて段差を減らす「ニーリング(車高調整)」を行うなど、言葉以外の思いやりもプロの仕事として評価されます。
機械的な自動放送だけでなく、運転手自身の肉声によるアナウンスは、車内の雰囲気を大きく変える力を持っています。
乗客が最もストレスを感じるのは「理由がわからない待ち時間」です。渋滞や信号待ちで動かない時、無言のままだと車内はイライラした空気に包まれます。そんな時、「ただいま信号待ちのため停車中です」「前方の交差点が混雑しており、少々お待ちください」と一言あるだけで、乗客は状況を理解し不安が解消されます。
「揺れますのでご注意ください」「ブレーキを踏みます」といった予告アナウンスは、乗客が手すりを握るタイミングを作ることになり、車内転倒事故の防止と、乱暴な運転だと思われるリスクの軽減に役立ちます。
マニュアル通りにいかないのが現場です。よくあるケースへの対処法を知っておきましょう。
残高不足や両替機の使い方がわからず、焦ってしまう乗客は多いものです。この時、運転手がイライラした態度や「早くしてください」という空気を出すと、乗客に不安や不満を頂かせてしまいます。大丈夫ですよと声をかける余裕を持ちましょう。一言で、乗客をもてなす方法です。
スロープ板を出す作業などで時間がかかると、他の乗客への気兼ねが生じます。この時、運転手が「ご協力ありがとうございます、発車まで少々お待ちください」と車内全体に向けてアナウンスすることで、待っている乗客の納得感も高まり、車椅子の方も肩身の狭い思いをせずに済みます。周囲を巻き込んで協力的な空気を作ることも、運転手の重要なスキルです。
残念ながら、理不尽なクレーム(カスタマーハラスメント)に遭遇することもあります。プロとして長く働くためには、自分の心を守る術も必要です。
対応困難な乗客に対しては、無理に一人で解決しようとせず、無線で営業所に連絡し指示を仰ぎましょう。「会社に報告している」「無線がつながっている」という事実は、運転手の身を守ることにつながります。
嫌な言葉を投げかけられても、次のバス停では別の乗客が待っています。「今の出来事はここで終わり」と気持ちを切り替える(スイッチする)スキルも、プロには不可欠です。感情を引きずったまま運転することは、安全運転の妨げにもなるため、意識的な気分の切り替えが重要です。
クレームリスクを抑える対応には、いくつかのポイントがあります。どれも簡単に実践できるので、覚えておくと良いでしょう。
挨拶が無かったり敬語が使えなかったりすると「上から目線の対応をされた」と感じられやすいです。運転手自身にそのつもりが無かったとしても受け取り方は人それぞれ。お客様に不快な思いをさせないよう注意しましょう。特に、挨拶や敬語、お礼は接客業における基本的なマナーなので、マスターしておいて損はありません。
運転技術が高ければ、その分お客様満足度も向上します。しかし、運転手にとっての安全基準とお客様にとっての安全は異なるため、お客様が危ない運転だと思えばクレームにつながるでしょう。そのため、自身の思う安全基準をベースとして、さらに安全性に意識を向けた運転をするのが重要です。
威圧的な態度も、バス運転手が気を付けなければいけないポイントとして挙げられます。業務を行っていると、乗客へ注意を行わなければならないシーンに遭遇することもありますが、そのような時はなるべく理性的に声掛けをするのが大切です。「お客様の安全のために」というような言葉を添えるだけでも印象が変わります。
バス利用者からのクレームとして「バス運転手に感謝の気持ちが感じられなかった」という事例があります。お客様からの声をもとに車両に搭載されているドライブレコーダーを確認したところ、バス停でお客様の乗車や降車の対応をしている時にマイクアナウンスをしておらず、終始無言で業務を行っていたようです。
サービスを提供する側はお客様に対して常に感謝の気持ちを示すのが最低限のマナーでしょう。安全運転はもちろん心のこもった対応を行えば、クレームが発生することもなかったと考えられます。
転職を考える上で考慮すべきポイントはたくさん。愛知県でバス運転手への転職を検討しているなら、企業規模と給料と福利厚生に注目することが、本当の安定性に繋がります。おすすめの3社を厳選しました。
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※会社規模=バス事業の大きさと定義し、保有バス台数と対応できるバス運転手の職種の数に注目しました。