バス運転手として働く際、いつまで働けるかを知ってから仕事を始めたい…と思っている人も多いはずです。では実際にバス運転手に定年はあるのか、そしてできるだけバス運転手を長く続けるためのポイントを紹介します。
路線バスは、他のバスの運転手よりも長時間労働になるケースが多いです。そのため、退職に関しては定年というよりも健康状態によって決まります。運転手の健康状態が悪いと、思わぬ事故につながることから、バス会社も健康状態を随時チェックしています。いわゆる定年と呼ばれる年齢まで続けられることもありますが、反対に健康状態が悪く定年前に退職となるケースもあり得ます。
観光バスの場合は、バス会社やルートによって異なります。短いルートの場合は、高齢になった運転手でも続けることができるでしょう。一方で長距離運転を必要とする観光バスの運転手は、路線バスと同様に運転手の体力が大きく影響します。
高速バスや夜行バスは、勤務時間帯が深夜になったり、長時間走行が当たり前だったりする影響から、高齢になると運転手を続けることができません。特に夜間の運転は通常よりも視野が狭くなることから、若くて健康な運転手を求めます。若いときは高速バスや夜行バスを運転していた運転手でも、年齢に伴って業務内容を変える、というバス会社も多いです。
幼稚園や介護施設といった送迎を基本とした送迎バスの運転手は、ルートも短く業務時間も長くないのが特徴です。それほど重労働でないことから高齢の運転手も多くいます。体力に自信があり、健康体であれば年齢をある程度重ねていても働き続けられるでしょう。
多くのバス会社で、従来の60〜65歳という定年年齢を引き上げる動きがあり、定年を67歳に延長している会社もあります。 他にも、定年後も再雇用として働き続けられる制度を導入する会社が増えています。例えば名鉄バスでは再雇用の年齢上限を69歳から72歳に引き上げました。
また、企業によっては60歳以降に合わせた勤務方法を提供している会社もあります。例えば、乗務時間は正社員よりも短めに設定し、60歳以降の乗務員の体調に合わせた働き方を用意している会社も。
バス業界では、40〜50代が全体の約74%を占めており、バス運転手の中核を形成しています。若手と言える20〜30代においては約22%しかおらず、若手運転手の不足が顕著です。
60代以上の運転手は全体の約3.7%と少数ですが、定年延長や再雇用の取り組みにより、今後増加する可能性があります。
20代 | 3.3% |
---|---|
30代 | 19.2% |
40代 | 42.3% |
50代 | 31.52% |
60代 | 3.6% |
70代 | 0.07% |
バス運転手を長く続けるポイントは、まず健康でいるということです。どんな仕事でもそうですが、健康でなければ仕事はできません。特にバス運転手は体調の良し悪しが業務に大きな影響を与えます。もしも体調が優れない状態で業務についた場合、運転中に体調が悪化してバスを停車させなくてはならなくなった、思わぬ事故を起こしてしまった、となれば大きな問題につながります。
バス運転手1人の問題ではなく、バス会社・バス業界の問題にまで発展する恐れもあります。まずは体調管理をしっかりと行い、年齢によって変わり始める体調ともしっかり向き合いながら、健康を維持できるように生活を整えましょう。不規則な業務に就いているバス運転手には難しいこともあるかもしれませんが、規則正しい生活を起こることが何よりも大切です。
さらに、健康でいることだけでなくきちんと目の前の仕事を正確にこなす、ということも忘れてはいけません。いつまでも働いてもらいたい、と思ってもらえれば、バス会社でも年齢に合わせた業務を用意してくれるはずです。反対にトラブルやミスが多く、あまり良い印象がない運転手の場合、年齢を重ねてから会社はどういう思いで雇用するかを考えてみてください。もう高齢だし、そろそろ…というように言われてしまう恐れもあります。
業務を通してしっかりと会社との関係を築き上げることで、長く働きやすい環境を自らで作り出すことが大切です。
転職を考える上で考慮すべきポイントはたくさん。愛知県でバス運転手への転職を検討しているなら、企業規模と給料と福利厚生に注目することが、本当の安定性に繋がります。おすすめの3社を厳選しました。