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運転手の体調不良

バス運転手が体調不良であるのに運転を継続した場合、事故リスクが高まります。バス運転手は体調管理を徹底し、体調に不安があるまま運転しないようにしましょう。また、運転手の体調確認を行いしっかりとサポートしてくれる会社を選ぶことも大切です。

1日休息期間は9時間以上

トラックやバス、ハイヤー・タクシー等の自動車運転者には、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」によって休息期間の基準が設けられています。

これまでバス運転手の休息期間は「継続8時間以上」が基準とされていましたが、改善基準告示の見直しにより、令和6年4月から「継続11時間を基本とし、継続9時間下限」へ変更されます。
つまり、業務終了時刻から次の始業時刻までの時間を継続9時間以上確保すべきだということです。

参照元:厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト「バス運転者の改善基準告示
https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/bus/notice

気をつけたい睡眠時無呼吸症候群

バス運転手が睡眠時無呼吸症候群に罹ってしまうと、勤務中の事故リスクが高まります。

バス運転手は、勤務中に乗客を乗せて運転する時間が多くあります。乗客の命を預かっているといっても過言ではありませんから、事故を起こさないよう、しっかりと体調管理を行うべきです。

しかし、バス運転手の居眠り運転や疲労、過労による死傷事故があとを絶ちません。

睡眠時無呼吸症候群とは、何らかの原因によって就寝中に呼吸が止まり、必要な酸素が体内へ送り込まれなくなる病気です。睡眠時無呼吸症候群が慢性的に引き起こされると良質な睡眠がとれなくなり、日中に強い眠気を覚えることも。睡眠時無呼吸症候群の運転手の居眠り運転事故リスクは、健康な運転手の7倍にもなるといわれています。

そのため、バス運転手が睡眠時無呼吸症候群を発症すると業務を継続することは難しいでしょう。

参照元:日本運転手求人センター「バス運転手は健康管理が重要!どういったことに注意が必要?」
https://jdrc.jp/contents/3/203

過去には事故も起きている

バス運転手の体調不良により、勤務中に事故を起こした事例があります。

高速乗合のバス運転手は、博多から新宿に向かうため、高速道路を運転中でした。運転途中に体調不良が生じましたが、運行管理者に報告することはせず、そのまま運転を続行。結果、前方車両に追突し、9名もの負傷者を出してしまいました。

参照元:【PDF】公益社団法人 全日本トラック協会「運転者が体調不良等を生じた場合における適切な運行管理の徹底について」
https://jta.or.jp/wp-content/uploads/2022/12/jta20221209kanri.pdf

運行管理の徹底が必要

もしも運転中に体調不良が生じた場合は、車両を安全な場所に停車し、運行管理者に連絡をして指示を仰ぐべきです。

もちろん日頃から体調管理を万全に行う必要がありますが、勤務中に突然体調不良が生じる可能性もあるでしょう。しかし、体調不良の運転手が運転を行うことは、非常に危険です。「この程度なら大丈夫だろう」「体調不良でも、予定通り運転しなければならない」といった考えは、死傷事故につながる可能性があります。

また、運行管理者は運転手の健康状態を日頃から確認し、運転手から体調不良の報告を受けた場合は速やかに対応しなければなりません。状況把握を行い、交替運転手の手配などが必要でしょう。

バス運転手に求められる体力

バス運転手は、多くの人々の安全を預かる重要な役割を担う職業です。日々の業務では、長時間の運転や不規則な勤務形態、時には交通渋滞や乗客対応など、心身に負担をかける多岐にわたる業務が発生します。そのため、体力だけでなく、健康管理やストレスマネジメントなど、総合的な心身のケアが必要不可欠です。

長時間の運転と求められる体力

バス運転手の主な業務は、長時間にわたる運転です。これは、体力と集中力を消耗する作業です。特に運転中は、前方の道路状況や交通ルールに集中するだけでなく、乗客の安全や快適さにも気を配る必要があります。このような複合的な注意を長時間にわたって維持するには、基礎的な体力が求められます。また、座りっぱなしの姿勢が続くことで、腰や背中に負担がかかりやすく、適切な筋力がなければ業務中に身体的な不調を感じることもあるでしょう。

さらに、車両の操作に伴う腕や脚の筋肉疲労も避けられません。特に大型車両ではハンドル操作やブレーキ操作が重いため、これに対応できるだけの持久力が重要となります。こうした負担を考慮すると、バス運転手には日々の健康維持と体力トレーニングが欠かせないと言えます。

不規則な勤務形態と体調管理の重要性

バス運転手の勤務形態は、早朝や深夜の運行が含まれる場合が多く、不規則です。このようなスケジュールは、体内時計を乱し、疲労を蓄積させる要因となります。特に、十分な睡眠を確保できない状況が続くと、免疫力の低下や集中力の低下を招き、重大な安全リスクを引き起こしかねません。勤務スケジュールに応じて適切に休息を取ること、短時間でも質の高い睡眠を心がけることが大切です。

また、食事の内容にも注意を払う必要があります。不規則な勤務時間に合わせた食事を心がけるとともに、バランスの取れた栄養摂取を意識することで、エネルギー不足を防ぐことができます。例えば、炭水化物、タンパク質、ビタミンを含む食事を摂ることで、長時間の勤務に耐えうる体力を維持できます。

ストレス管理と精神的健康

バス運転手は、交通渋滞や予測不能な天候、乗客からの要望など、さまざまなストレス要因に日々直面します。これらのストレスは、心身の疲労感を増幅させるだけでなく、集中力や判断力を低下させる可能性があります。そのため、効果的なストレス管理が重要です。

リラクゼーション技術を取り入れることや、趣味や余暇を楽しむ時間を確保することが、ストレス解消に役立ちます。また、職場での同僚や家族とのコミュニケーションも大切です。話を聞いてもらうことで気持ちが軽くなり、精神的な安定を保つ助けになります。さらに、ストレスが過度に溜まる前に専門家のアドバイスを受けることも有効です。

健康を支える企業のサポート

バス運行会社には、運転手の健康管理をサポートする責任があります。多くの企業では、定期健康診断の実施や、体調不良時の迅速な対応策が整備されていますが、それだけでは不十分な場合もあります。運転手が安心して働ける環境を提供するため、さらに柔軟な休暇制度や健康相談窓口の設置が求められます。

長く働くために必要な自己管理

バス運転手として長く働くためには、自己管理が重要です。日常的に適度な運動を取り入れることで、持久力と筋力を維持することが可能です。さらに、ストレッチやヨガなどを活用して柔軟性を高めることで、長時間の運転による身体的な負担を軽減できます。健康診断の結果を基に、必要に応じた改善策を講じることも大切です。

バス運転手として活躍するためには、単なる体力だけでなく、精神的な健康や生活習慣の改善も欠かせません。心身ともに健康であることが、業務の質の向上や安全運転の維持につながります。

まとめ

バス運転手の勤務中の体調不良は、居眠り運転や死傷事故を引き起こすリスクが高まります。

運転手自身が体調管理を徹底することはもちろんですが、体調不良のまま運転を継続しないよう「万が一、勤務中に体調不良になってしまっても、運行管理者がきちんと対応してくれる」という意識が運転手にあることも重要だといえます。

そのため、管理やサポートが充実した会社を選ぶことが大切。転職時には、運転手の体調管理や体調不良時の対応をしっかりと行っている会社を選びましょう。

       
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引用元:名鉄バス公式サイト https://www.meitetsu-bus.co.jp/recruitment/cyuuto/index.html

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