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バス車内での忘れ物・遺失物はどう対処する?

バス車内での忘れ物・遺失物はどう対処する?

朝の通勤便でも、観光地を巡る長距離便でも、バスに乗れば必ずと言っていいほど忘れ物が発生します。傘や手袋のような日用品から、スマートフォンや財布、さらにはパスポートや医療機器まで、多様な品が座席や荷棚に置き去りになっており、珍しくありません。

忘れものは乗客の過失でありますが、その後の問い合わせなどに適切に対応できなければ、「感じの悪い会社だった」と口コミが広がることもあります。また、遺失物法や個人情報保護法に抵触するリスクも高まる点でも注意が必要と考えておきましょう。これからバス運転手を目指す方に向け、現場で起こりうるポイントや考えたい点を解説します。

法律と社内規程を押さえる

忘れ物対応の根幹は、遺失物法と会社ごとの規程にあります。遺失物法では「拾得物は速やかに警察へ届け出る」義務が定められ、一般的にバス会社では「営業日で7日以内」に一括して提出するルールを採用しています。

また個人情報が含まれる品(スマホ・クレジットカード・身分証など)は、内容を覗かず封緘し、可能な限り速やかに警察へ。これを怠ると個人情報保護法違反や損害賠償請求につながる恐れがあるため、法定と社内の二重チェックが欠かせません。

運転手が最初にやるべきことは点呼前の1分

バスが営業所へ戻ったら、乗務後点呼に入る前に必ず車内点検を行います。座席、足元、網棚、リクライニングの隙間、カーテン裏といった要所をライトで照らしながら確認し、見つけた物は保管用の袋へ。袋には「路線名・車番・日付・運転手名」をマジックで書き、封緘テープを貼ります。この時点で中身を開けて撮影したり、SNSにアップしたりするのは厳禁です。点呼場に着いたら、袋ごと運行管理者へ手渡して対面で受領サインをもらいましょう。これで「誰の責任で、いつ、どこで拾ったか」が明確になります。

適切に管理できているという証明になるので、忘れずに行うことが大事です。この社内点検を適切に行うというのは、簡単に思えるかもしれませんが、人は慣れから省略しがちです。後から乗客の問い合わせで改めて探して見つかるというのは手間ですし、同僚からの信頼も落ちます。注意しておきましょう。

営業所での保管と照会対応

運行管理者は受け取った忘れ物を電子台帳へ登録し、専用ロッカーに保管します。近年、重要なのは「検索性」という点を覚えておきましょう。例えば、例として挙げると、下記のようにまとめます。

この三つを漏れなく入力しておくと、乗客からの照会が来た際にすぐヒットします。電話を受けた係員は台帳を検索し、該当物があれば「色・メーカー・入っていたもの」など本人しか知らない特徴を尋ねて確認。照会から返却完了までを24時間以内に終わらせる体制を敷くと、顧客満足度(CS)が目に見えて向上します。

やってはいけないアクションをケース別で

ケースA:スマホの通知をうっかり確認

夜行便で見つかったスマホを若手係員が開いてしまい、ロック画面のメッセージが他の乗務員の目に触れたケース。封緘前に画面を見ない、ロッカーは監視カメラ付き、封緘後は開封禁止の三原則を再徹底しましょう。

ケースB:本人確認を怠り誤返却

「同じ苗字なので大丈夫」とIC定期券を渡したところ、実際は別人で、チャージ残高を使われたケース。身分証チェックに加え、利用路線・バス停・座っていた座席といった細かな質問を組み合わせることで高い精度を保てます。

IT活用で時間と手間を削減する会社も

忘れ物管理は手間がかかるため、最近では下記のようなIT活用をして負担軽減をしている会社もあります。

乗客への寄り添い

忘れ物対応は地味に見えても、リピーターを増やしクレームを減らす重要な要素です。乗客対応では、まず「ご不便をおかけし申し訳ございません」と共感の一言を添えるだけで、相手の不安や怒りは大幅に和らぎます。

まとめ

バス運転手にとって忘れ物対応は「乗務の延長」であり、「会社の顔」を担う瞬間でもあります。法律を守りつつ、迅速・丁寧・共感を軸にしたオペレーションを徹底すれば、乗客は安心し、「またこの会社のバスに乗ろう」と感じてくれるでしょう。

忙しい終点到着後の1分間を惜しまず点検するところから、忘れ物ゼロへの道を切り開いてください。ここで得た信頼は、安全運行への協力や口コミ拡散といった形で、きっとあなたのキャリアを後押ししてくれるはずです。

       
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引用元:名鉄バス公式サイト https://www.meitetsu-bus.co.jp/recruitment/cyuuto/index.html

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