「バス運転手はどのぐらい休みがあるのだろう?有休の取得や年末年始に休むことはできる?」バス運転手を目指す方が感じがちな休みの疑問について解説します。
バス運転手が取得できる休みの日数は、運転するバスの形態によって変わってきます。よくある3つの職種を例に挙げてご紹介しますので、参考にしてください。
観光客をのせて走る観光バスや決まった区間を走る路線バスの運転手の場合、基本的に休日は不規則です。バスの運行自体は基本的に年中無休であるため、運転手は交代で休みをとっていき、おおよそ週に1~2回程度休みがあると思っておくといいでしょう。
ただし、シフト制なので、事前に休日が確定しているのがメリットです。どうしても休みが必要な日は、前月などに申し出ておくと調整してもらえることも多々あります。また、拘束時間が長い場合は、中休みを取得できる場合もあるなど、比較的休みがとりやすいでしょう。
下記は路線バスの勤務シフトの一例です

引用元:どらなび HP(https://www.bus-dnavi.com/special/be_bus_driver/18030201.php)
高速バスの運転手は、週に1~2回程度は休みが確保できます。しかし、どうしても1日当たりの勤務時間が長くなりがちでしょう。勤務形態としては、2日出勤して1日休みとか、4日出勤して1日休みといった場合もありますが、中距離を運転した場合は休息をとるために連休をもらえることもあります。勤務時間は長い半面、比較的しっかりと休みが取れるのが高速バスの運転手の強みでしょう。
下記は高速バスの勤務シフトの一例です

引用元:どらなび HP(https://www.bus-dnavi.com/special/be_bus_driver/18030201.php)
送迎バスの運転手の場合は、ホテルや介護施設、結婚式場、葬儀社などどこに勤めるのかによって大きく変わってくるでしょう。1月のなかで、4週あれば8日程度休みが基本とはなりますが、一概にはいえません。ただし、代わりの人員がいれば土日のお休みや長期休暇も取りやすいところが多いでしょう。
下記は送迎バスの勤務シフトの一例です

引用元:どらなび HP(https://www.bus-dnavi.com/special/be_bus_driver/18030201.php)
年末年始や祝日の休みは、観光バス、路線バス、高速バスともに取りづらいことが多いでしょう。どうしても、年末年始やお盆、ゴールデンウイークといった世の中が休みの際に必要とされるのがバス運転手。世の中の休日の移動手段の一つがバスとなるため、運転手の人数確保が必要となるためです。
送迎バスの場合は、年末年始や祝日に送迎が不要でない限りは休みにはならないのが一般的です。そこで、多くの運転手は年末年始などの休みは時期をずらして取得することになるでしょう。
有給休暇は、バスの運行会社の繁忙期を除けば、問題なく取得できるのがほとんどでしょう。ちなみに、有給休暇の取得率は、会社によって異なるため、就職先を決める際に在籍している運転手がどの程度有給休暇を消化しているのかを確認しておくことをおすすめします。
また、代わりに出勤できるドライバーがいれば、有給休暇取得が可能という会社もあるため、有休をとりたいときは、周りのスタッフに事前に打診しておくといいでしょう。
2024年4月1日から「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」が施行され、より厳格なルールが適用されています。これらの規定は、運転手の健康と安全、さらに乗客の安全を守るために欠かせません。
原則として、朝の点呼から業務終了までのトータル拘束時間は13時間以内が基本とされています。
渋滞や臨時の運行などでやむを得ず延長する場合も、15時間が上限です。また、14時間を超える勤務は週3回までが目安とされており、無制限に延長できるわけではありません。
1ヶ月の拘束時間は281時間以内が原則です。特定の業務(貸切バスなど)の場合には、労使協定によって年間6ヶ月まで294時間まで延長することが認められる場合もあります。
さらに、1年を通じて3,400時間を超えないよう定められています。
バス運転手は、1日の勤務を終えてから11時間以上の休息をとるのが基本です。やむを得ない場合でも、最低9時間以上の休息が必要と定められています。
こうした長時間労働の抑制や充分な休息の確保は、過労運転を防ぎ、安全運行に直結するため非常に重要な観点です。
バスは土日祝日も運行されることが多く、観光バスなどでは週末が繁忙期になることもあります。
労働基準法と「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」により、4週間のうち4日以上の休日をとる必要があります。多くのバス会社では、4週8休制を採用しており、月に6〜8日ほどの休みを確保しているケースが一般的です。
休日1日をしっかり取得するには、勤務終了後の休息時間(最低9時間)+24時間の休暇=合計33時間以上を確保しなければなりません。たとえば、夕方18時に勤務を終えた場合、翌深夜3時までは最低限の休息時間、その後さらに24時間の休暇を合わせて33時間以上の連続休暇が必要です。
観光バスや高速バスなど、繁忙路線やシーズンには休日出勤が増えることもあります。しかし、それでも2週間に1回という上限が設けられています。
これにより、休みが全く取れなくなるような過度な出勤を防いでいます。とはいえ、観光バスなどは土日や祝日がメインの稼働時期でもあるため、会社や路線の事情によって休日取得が変則的になる可能性もあります。
休日に出勤した際には、一般的に割増賃金が支給されます。法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた勤務に対しては時間外手当が発生し、さらに深夜時間帯(22時〜翌5時)には深夜割増賃金が上乗せされることが多いです。
ただし、具体的な支給額や割増率などは、各バス会社の就業規則や労働協定によって異なるため、入社前にきちんと確認することが大切です。
ここまで紹介してきたのはあくまでも一般的なバス運転手の休日事情です。そのため、バスの運行会社によって、休日の取りやすさは変わってきます。運転手が少ない会社であれば、みんなでカバーしながら運行するため、自由に休みをとることは難しいでしょう。
その一方で、人員が充分いる会社であれば、繁忙期などを避ければ、比較的に自由に休みが取れることもあります。職場環境によって、休みの取れやすさが異なることは理解しておきましょう。
バス運転手として働く上では、上記で紹介したもの以外にも『安定性』は欠かせないポイントです。下記ページでは、多くの方が重視する会社規模・給料・福利厚生に沿って、 愛知県でおすすめのバス運転手の会社をまとめているので参考にしてみてください。
転職を考える上で考慮すべきポイントはたくさん。愛知県でバス運転手への転職を検討しているなら、企業規模と給料と福利厚生に注目することが、本当の安定性に繋がります。おすすめの3社を厳選しました。
ホワイトな労働環境で
安心して経験が積める
豊栄交通
| 給与 | 32万円〜 歩合制のため平均値 |
|---|---|
| 年間休日 | 121日程度 |
| 職種の数 | 4種類(送迎・路線・貸切・観光) |
愛知の交通網を
大きくカバーする企業規模
名鉄バス
| 給与 | 月給19万円 +各種手当 |
|---|---|
| 年間休日 | 121日程度 |
| 職種の数 | 5種類(路線・高速・送迎・貸切・空港) |
遠方からの転職も歓迎
充実したサポート
三重交通
引用元:三重交通公式サイト https://www.sanco.co.jp/company/recruit/lp/all/
| 給与 | 196,480円〜 +各種手当 |
|---|---|
| 年間休日 | 107日 |
| 職種の数 | 4種類(路線・貸切・観光・空港) |
【選定基準】
愛知県バス協会に加盟する会社のうち、公式HPがあり、正社員採用を行っている会社の内、対応バス職種数が4つ以上かつ所有バス台数の多い3社(2021年8月24日時点)
※会社規模=バス事業の大きさと定義し、保有バス台数と対応できるバス運転手の職種の数に注目しました。